なれない人

何をやっても風格の出ない人の旅行記・エッセイ

ピザ食べてハッピー旅行 in カンボジア

宿で仲良くなった日本人と飲みに行った時にその事を話すと、

「俺も行きたい!」と言う人がいて、みんなで一緒に再訪する事になりました。

 

今度は「ベリーベリーハッピー」と元気よく答えて注文します。

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出てきたのがこちら、前回のよりも緑色が深くなっています。

食べてみると、苦味がプラスされて、ハッピーどうのこうのよりもピザとしてめちゃくちゃ美味しい。

僕ともう一人の1コ上の人はバクバク食べて、ほかの人は2切れほど食べて完食。

お店を出て、仲良くなったもう一人の人とバーに行くことになりました。

 

1時間ほど経過しても何も起こらず、やっぱりガセだったんだと話しながら飲み終わってブラブラしていると、トゥクトゥクのおじさんが「レディー!ブンブン!」と風俗の勧誘をしてきました。

 

つづく

 

 

 

 

ピザ食べてハッピー旅行 in カンボジア

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アンコールワットで有名なカンボジアシェムリアップ。遺跡は想像以上にすごく、

中でもこのアンコールトムの迫力は最高で、5日間の滞在で2回も行ってしました。

 

しかしそんな遺跡と同時に旅行前から気になっていたのが、

「ハッピーハーブピザ」

なんとピザにマリファナがトッピングされているというのです。

色々なブログで紹介されているのですが、「何も起きなかった、多分嘘で入ってない」

「気持ち悪くなって旅行が台無しになった」と乾燥感想も様々。

 

1日目の夜に早速一人で行くことに。

隠れた路地の怪しい店構えと思いきや、なんと商店街の道沿いに堂々と「ハッピーハーブピザ」という文字と薄気味悪く笑っている太陽のイラストの書かれた看板を掲げて営業しています。しかも開放的なオープンテラス席あり(一応カンボジアも違法)

メニューを見ると、ハッピーハーブの他にハッピーシェイクなどもあります。

店員さんにピザを注文すると「ハッピ?」と聞き返されました。

僕が「え?何て?」と聞き返すと店員さんは「ソーリー」と言って苦笑いしながら厨房に消えて行きました。

出てきたピザは想像以上に美味い!冷凍ではなく店でしっかりと焼かれています。

ぺろっと食べた僕は、これからくるハッピーに備えて、近くの音楽の鳴っているバーへ移動。

しかし待てど暮らせど何もやってきません。

 

やっぱりあの噂はブログの通り嘘だったのか。

ホテルに帰りインターネットを見ていると、「店員さんが隠語でアーユーハッピーと聞いてくるので、イエスと言うと、ハッピースペシャルハーブピザが出てきます」という記事がありました。

そうだったのか!あの「ハッピ?」は隠語だったのか!

そう気付いた僕はリベンジを誓いました。

 

つづく

 

 



 

 

 

合法ハーブ屋さん③

それから数週間後、街に用事で行った時にあのバーがあった場所に行ってみた。

確かこの辺り、という場所を歩いても看板がない。それからというもの、そのバーに

もう一度訪れることは出来なかった。

 

ネットで見てると当時は何件も似たようなお店が堂々と営業していた。

近くのお店に行ってみると、椅子と机が置いてあって、お客さんが一人カタログを眺めていた。店員さんにオススメを聞くと「分かんないっすね」と言われた。

前のバーとは違いなかなか殺伐とした雰囲気だ。

 

家に帰って新しく買ったやつを試してみたけど、ちょっと体が重くなっただけだった。

 

なんだこれは。それから色々ネットで調べていくと、合法ハーブというのは、ハーブとは名ばかりでその辺の雑草に化学物質をスプレーで吹きかけたもので、その化学物質は謎で、数ヶ月おきにコロコロ変わるのだという事。僕は無知で、ハーブに自然にそういう作用が有るのだと思っていたけど、実はめちゃくちゃ体に悪そうなヤバイ謎の物を吸っていたのだった。

 

それを知るともう辞めておこうと思った。

特に依存などもなくすぐに吸わなくなった。

 

それから半年か1年ほど経った頃だろうか、ニュースでは徐々に合法ハーブの事件が

扱われるようになってきて、脱法ハーブ、危険ドラグと名前も変わっていった。昔は新しいのが出ると、作った人や売る人が使って確認してから出していたらしいけど、だんだん適当になってきて、適当に作った完全謎のものが出回るようになって死ぬ人まで出てきたらしい。

 

いや、早い段階で辞めておいて本当に良かったと思うとともに、2度とワケのわからない化学薬品を摂取するまいと思った。

合法ハーブ屋さん②

「この状態で音楽聴くと凄いよ」と言われて、店を出てクラブに行くことにした。

 

確かにベースの重低音が突き刺さって来る。

今までに感じたことのない感覚だったが、あまり記憶がない。

目が覚めるとクラブも終わっていて、気づけば朝だった。

 

外に出ると全然目が見えない。やばい副作用で目が見えなくなった!と焦っていたら、

コンタクトが外れていただけだった。

 

それから何日かして、残っていたハーブを家で吸った。

あの時は酒を飲んでいたので、単純に飲みすぎただけなのかもとちょっと思っていた。

しかし、そんな事はなかった。

数十分後にはフワフワしてきて、またあの感覚になった。

しかも今回はお酒を飲んでいないので、あの時とは違い色々なことに気付いた。

 

まずめちゃくちゃ飯がうまい。

おやつに買ったスーパーのみたらし団子が異常にうまい。

そして、音楽が想像以上にやばい。

メタルを流して目を閉じると、野外フェスの光景が浮かぶ。

曲に合わせて腕を回してみると、プロボクサー並みのスピードで腕が回転する

(する様に思う)

エロ本のエロ漫画を読むと異常にエロい。エロ過ぎる。

 

1時間ほど一人で部屋で楽しんだ頃に、急に電話が鳴った。

やばい、仕事先の先輩から引き継ぎの電話だ。

今考えれば出ずに、後でちょっとしてからかけ直せば良かったのに、

なぜか僕は頑張って自分を急に落ち着かせて出た。

自分の声が震えている気がして、電話を切ってから「やってしまったかも!」

という後悔が襲ってきた。

さっきまでエロ本を読みながら腕を楽しくグルグル回していたのに、一気に落ち込んできた。ネットには、バットトリップになったらとりあえず寝ろ!と書いてあったので布団に入った。

 

起きると何もなかったかの様に、ちょっとだけ寝起きのようなボーっとした感覚だけが残っていた。

 

 

 

合法ハーブ屋さん①

これは今からもう5,6年ほど前の話

 

僕は、音楽や映画などの影響で好奇心からドラッグに少しだけ興味があった。

しかし、不良といわれる人達に知り合いもおらず、ドラッグは自分にとって縁のない遠い存在だった。

「バナナの皮を乾かして燃やして吸えば幻覚が現れる」というネットの記事を読み、

友達と試した事もあったが、タバコもほとんど吸ったことがないので、ゲホゲホむせて

終わっただけだった。

 

社会人も2年目になり僕は名古屋で初の一人暮らしをする事になった。

街で開催されていた「mixiの社会人オフ会」に参加した後、一人で街をブラブラしていると、置き看板があった。

 

「合法ハーブ」

 

その頃はまだ合法ハーブが社会問題としてニュースで扱われる少し前で、ほとんどの人がその存在を知らなかった。僕もまたその一人。

多少酔っていたこともあり、合法なら安心安心と階段を上がって行った。

扉を開けるとそこはバーだった。爽やかな若いストリート系のお兄さんが、「ハーブですか?」と声を掛けてきて、メニューを見せてくれた。

「~g=~円、ジョイント=~円」と銘柄とともに値段が書かれている。

僕はオススメと言われた500円のジョイントを買ってバーで吸うことにした。

バーのカウンターには「ハーブは鑑賞用なので間違って吸わないように気をつけて下さい」と張り紙がしてあった。

バーで飲んでいたお客さん数人が、「数分後に一気に聞くからちょっとだけにした方が良いよ」とか色々と教えてくれた。

 

「どう?効いてきた?」と聞かれた頃には、頭はグワングワン体はフワンフワンだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なれない人

僕は、高校3年生の時から約14年間ずっとブログを書いていました。

そして高校3年の時にバンドを始めて以来、だいたいみんな大学を卒業して活動を辞める中、ほぼ客0の状態で30歳まで就職しながらライブを続けていました。

大学の時に旅行にハマり、卒業してからもリュックひとつで、東南アジアや色々な国に一人で行きました。

子供の頃からアウトドアが好きで、無人島に上陸してキャンプしたり

特に釣り歴は20年以上。

 

しかし、なれないのです。

やってる感じの人に。

 

ブロガーにも、世界を旅するバックパッカー風にも、ライブハウス界隈にいるミュージシャン風にも。どれだけ無人島でキャンプしても、男女のBBQではアウトドアウェアとお洒落な調理器具を持つ人に「頼もしい人」の座は奪われ、どれだけ釣に行っていても偏光サングラスをかけたオシャレな最近始めた人に雰囲気で負ける。

とにかく何をやってもオーラというか、風格が出ないのです。

 

そんな、結構歴は長いはずなのに、友達より俺が先に始めたはずなのに 

という悩みを、僕の旅行記や過去の出来事などエッセイとして文字に起こして振り返り、どこに問題点があるのかと検証していくブログです。